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古今亭志ん生(五代目)麻のれん

   

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按摩の杢市は、強情で自負心が強く、目の見える人なんかに負けないと、いつも胸を張っている。
今日も贔屓のだんなの肩を揉んで、車に突き当たるのは決まって間抜けな目の見える人だという話をしているうちに夜も遅くなったので、だんなが泊まっていけと言って、離れ座敷に床を取らせ、夏のことなので、蚊帳も丈夫な本麻のを用意してくれた。
女中が部屋まで連れていくというのを、勝手知っているから大丈夫だと断り、一人でたどり着いたはいいが、入り口に麻ののれんが掛かっているのを蚊帳と間違え、くぐったところでぺったり座ってしまう。
まだ外なので、布団はない。
いやに狭い部屋だと、ぶつくさ言っているうちに、蚊の大群がいいカモとばかり、大挙して来襲。
杢市、一晩中寝られずに応戦しているうち、力尽きて夜明けにはコブだらけ。
まるで、金平糖のようにされてしまった。
翌朝、だんながどうしたのと聞くので、事情を説明すると、だんなは、蚊帳をつけるのを忘れたのだと思って、杢市に謝まって女中をしかるが、杢市が蚊帳とのれんの間にいたことを聞いて苦笑い。
いったい、おまえは強情だからいけないと注意して、今度は意地を張らずに案内させるように、さとす。
しばらくたって、また同じように遅くなり、泊めてもらう段になって、また懲りずに杢市の意地っ張りが顔を出した。
だんなが止めるのも聞かず、またも一人で寝所へ。
今度は女中が気を利かせて麻のれんを外しておいたのを知らず、杢市は蚊帳を手で探り出すと
「これは麻のれん。してみると、次が蚊帳だな」
二度まくったから、また外へ出た……

[出典:http://senjiyose.cocolog-nifty.com/fullface/2005/11/post_612c.html]

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 - 古今亭志ん生(五代目)

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