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桂米朝(三代目)不精の代参

   

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あらすじ

不精な男の家に朝早くから近所のある男がやって来る。

この無精な男と云うのがとんでもなく無精で男が来ても布団に入りっ放し。理由を聞くと、昨日の朝、起きようと布団から出ようとしたが、足の親指に服のほつれが引っかかり、それを取るのが邪魔臭いからとずっとこの態勢のまま。同じ着物をずっと来ていて、風呂も長い間行かず。挙げ句の果てには洗濯と云うものが何かを知らない、正に無精の中の無精。

そんな無精男にある男は「能勢の妙見さんに月詣りに行ってんねんやが、どうしても用があって行かれへん。お前やったら体が空いてると思って来たんやが、代わりに参ってくれへんか。」と頼む。

無精の男は「断んのじゃまくさいから行きまひょか。」ということで、賽銭、蝋燭代、弁当一式を用意してもらうが、何せ不精者だからそれを懐に入れるのが面倒なので、首に括りつけてもらう。

準備は整いさあ出発となるが、やはり不精者の事なので自分から歩き出そうとしない。

「あんた、行けるようにしとくんなはれ」
「どないするねん」
「能勢の妙見はんとこ指してトーンと突いとくんなはれ」
と思い切り突かれて、そのまま男は能勢の妙見宮へ向かう。

ブツブツぼやきながら三国、岡町と過ぎて暫くするとお題目が聞こえて来た。

「お。題目の声聞こえてきたな。でも坂道でだんだん勢い弱なってきた。こら、止まってまうがな。足に力いれなあかん。あ、今度は止まらんようによってきた。こらあかん」
と参詣客に当たってしまう。

「もし、何しなはんねん。人に当たってきて」
「えらいすんまへん。あんたに当たらんかったら、すんでのとこで賽銭箱に当たるとこやった。ついでに頼みあんのやけど」と、首にっくてある賽銭と蝋燭代を出してもらい、代参の代参をしてもらった後、

「ほな、もと来た方へ向き変えて、トーンと突いておくんなはれ。大阪の丼池に着くぐらいの強さで頼んます」
というが、相手も流石に怒って強く押してしまったから、
「うわ~。むちゃくちゃ突きよった」

一間ほど跳びあがりながら坂を下って行く。
「こら、大阪まで行くどころの話しやない。堺から和歌山、通り越して海はまってしまいよる」
と慌てていると、はずみで首に括ってある弁当が前に回ってきて邪魔になってきた。

すると向こうの方から大きな口をあけた男が坂を上がってくる。

「あれ。大きな口あけて登ってきよったで。腹減ってんねんやろか。あいつに食わしたろ。お~い。下から口あけて登ってくるやつ~」
「わしか~い」
「腹減ってんねんやろ。わしの弁当やるから食べてくれ~」
「そんなもん、食うのじゃまくさいわい」
「何や。わしと同じこと言うとるで。腹減ってんのと違うんかい。何で口開けてんねん」

「笠の紐ゆるんでるさかい、顎でとめてんねん」

 

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 - 桂米朝(三代目)

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