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■桂枝雀(二代目)茶漬えんま

      2019/03/13

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え~、一席聞ぃていただきますが「茶漬けえんま」といぅお噺で、新作なんです。
今日で二回目ですから、あの、うまくいくかどぉか分かりません。
さっきの話やないですが、何べんも繰ったネタやないので、ホンマはそんなに大胆なものを演らしてもらうのはいかんのでございますが、まぁ、新しぃものは新しぃものとして、また面白味があるのではなかろぉかと思って演らしていただくわけです。
あの、何ででけたかちゅうと、いつも申しておりますよぉに“緊張と緩和”でございます、笑いといぅものは。
ですから、何か緊張のものと、何か緩和のものとを一緒にすれば、面白い噺がでけるのではないか?といぅので、緊張材料として「えんま」閻魔さんですね、ほんで、緩和材料として「茶漬け」といぅものをまぁ合わしたといぅ、それだけのこってございます。
ほではじめは、わたしが、自身がこしらえまして、演ったんです。
演らしてもろたんですが、それ、も一つ面白くなかったですね。
それダメだな思いまして、ほで今度、小佐田定雄てお人に「とにかく、わたしがやったんと全く別のもんでえぇから『茶漬えんま』と言ぅ題名だけを使こてなんぞ書いてくれないか?」といぅことで書いてもらったですね。
これ、なかなか面白かって、ほで、でもまぁ「もっと面白くなるのじゃないか、もっぺん書いてください」てゆって、もっぺん書いてもぉたんがこれです。
ですから「茶漬えんま」て、閻魔さんが出てきたりして、地獄とか極楽とか言ぃますから、何かこぉ意味があるよぉに聞こえますが、別にありません、深ぁ~い意味ありません。
ですからあの「これは思想的なものが含まれているから、うかつに笑ってはいけないぞ」と、あの~、お思いにならんほぉが良いのでございます。
冗談ごとですから、何でもキッカケを見つけては笑っていただきたいと思います。
ほで、今も言ぃましたよぉに、この、書いたやつを覚えたやつですから、覚えてないとこもありますんで、それとちったりなんかしますが、そこでも「何か意味があるのかな?」と思わないよぉに、そら単にとちったわけですから、それも「えらいことになったな」と思わずに笑い飛ばしていただきたいと思います。
そぉすると、噺が前へ進むわけでございます。
よろしくご協力のほどをお願いいたします。

あらすじ

閻魔が茶漬けを食べている。
聞けばキリストの所の寄り合いで、たいそう肉を食わされて、帰りに釈迦のところで悪い肉を使ったカレーを出されて、今日あっさりと茶漬けを食べて口直しをしていることのこと。

今の閻魔はすらーっとしてなかなかいい男。一緒に閻魔の庁へ行くことにする。
道々、今の閻魔の庁のことを聞くと、裁きなどと言うのは昔の話、今は申告制で極楽か地獄かを自分で申告するのだ。

極楽もそれほどいいものではなく、静かすぎて現代の生活に慣れた人間には耐えられないのだという。
閻魔の庁に到着し、課長に紹介してもらい申告書を書いてもらうことにする。
名前は松本留五朗で大工、子供の父ぼうろを盗んだとか罪を申告する。

無事天国行きとなり、扉を開けて真っ暗な中を上に登っていくと山門のような所へ出てくる。
空は青く晴れ渡り、大楼閣が蓮池に影を落としている。
女の人のような姿がない。

きょろきょろ見ながら歩いていると、座っていた人の足を踏んだので謝る。
すると相手は、極楽には自他の別がないという。
意味がわからないというと顔を殴られる。

自分が自分を殴ったことなのだと説明を受けるが、理解できないというと今度は金属バットを持ったのであわてて逃げる。
釣りをしている人がいる。聞けば、蜘蛛の糸で血の池地獄から亡者を釣っているとのこと。

お釈迦さんだ。
そこから地獄を見ると幇間が踊っている。釈迦が止めるのを聞かずに一緒に踊り出す。足を踏み外して地獄へ堕ちてしまう。

釈迦が助けを呼ぶとキリストが来る。
オリーブ山から昇天する時に使った縄ばしごを持ってきて、二人は地獄へ降りていくが、古い縄ばしごなので途中で切れて二人とも地獄へ堕ちてしまう。
そして三人は赤鬼に助けてもらう。
何とかして極楽に上がらなければと、ふと見ると蜘蛛の糸がある。

釈迦とキリストは登っていくが、松本留五朗も登ろうとすると、釈迦がキリストに
「それは罪があるから、そえが捉まったら、ぶちっと切れて皆どばーっといくから、それ足でけ落とせけ落とせ」と言ったとたん、糸が切れて再び血の池地獄に堕ちて、また赤鬼に助けられる。
「こりゃ、なかなか極楽へ帰れんじゃないかいな。神も仏もないものか」

原作:小佐田定雄

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