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★桂枝雀(二代目)代書屋

   

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四代目桂米團治作:「代書」/別名「代書屋」

昭和10年代、大阪市東成区今里の自宅で副業として一般代書人事務所(現在は司法書士)を営んでいた四代目桂米團治が、その経験から創作した古典的新作落語。

昭和14年(1939)4月初演。原典にあたる口演速記は雑誌『上方はなし』第46集(1940年5月発行)に掲載されている。従来の落語で使われてきたクスグリがひとつも使われていないことが、四代目桂米團治の自慢であったという。

発表当時から人気作となり、四代目桂米團治が高座に上がると客席から「代書屋ッ」「代書ッ」と叫ぶリクエストが絶えなかったという。

四代目桂米團治本人は、代書人でありながら肝心の公文書作成が下手であったため、代書業者としては専ら能筆を活かして賞状・書状書きばかり手がけていたという。

米朝もこの噺のマクラで、役所に何回か申請書を持って行ったが、間違いが多く受理してもらえなかった。そこで役所の人が聞いた「何処で書いて貰いました?」

「中濱代書事務所で……」

「あッ、あそこはダメだ!」。

四代目桂米團治が京都の寄席に出た際、『代書』を高座に掛けたところ受けに受けたため、その寄席の席亭は「出演期間中、ずっと『代書』をやってくれ」と頼んだ。しかし四代目桂米團治は「おれの古典は気に食わないのか」とヘソを曲げ、この時の出演では最後まで『代書』を再演しなかった。

当時、上方では落語に対してお客さんが少なく、米團治も生活が出来るような状況では無かった。その為、副業として代書屋を始め、その時の体験談が落語となった。この噺が売れに売れて、副業の代書屋をしなくても生活が成り立つようになった。米朝が出るまで、上方では不遇な落語の時代が続いていた。その当時の時代背景や世情、生活が良く出た噺です。

米團治の初演では、朝鮮人が来て奇妙な日本語で笑いを呼んだが、今は演じられない。誕生日を聞かれて旅順陥落の日と混同するというくだりがあるが、現在でも時事ネタが入ることが多い。

小学校は尋常という小学校と答えていたが、権太楼は「ケンブリッジ」「オックスフォード」「コロンビア大学」など世界各地の名門を使う。最初から最後まで笑いが続くネタだが、学校を聞いてびっくり、仕事を2時間で辞めた、など、受けたところで終わらせている。

二代目桂枝雀は師匠の米朝から教わったが、東京落語のオーバーアクションを取り入れて人気になり、この噺ではくすぐりを逆輸入して代表作にした。

この噺、後半まで演じることはまれとなっており、多くの場合は、一人目の客の男のくだりで噺を切る。

四代目桂米團治の原話では、能書家の老人と女性の間に、朝鮮本国からやって来る妹のために、渡航証明書の作成を依頼する朝鮮人が登場する。渡航証明書だけでは無く、本籍の訂正や、それにともなう罰金が来というので複雑な各種の書類を作ったが、すべてキャンセルになる。

川柳には他にも「割り印で代書罫紙に箔を付け」というものもあり、やはりこの演目のマクラに、四代目桂米團治の逸話をともなって取り込まれることがある。

代書屋(だいしょや)とは

明治の初期に、司法職務定制および訴答文例による代書人制度として発足し、1919年の司法代書人法により法律上の制度として認められた。
その後、35年名称が司法書士と改められたほか、数次にわたる大小の改正を経て現行の司法書士制度として確立した。

当初は、文字どおり〈代書屋〉にすぎなかったが、現行司法書士法(1950公布)では、その業務を、登記・供託および訴訟等に関する手続の円滑な実施に資し、もって国民の権利の保全に寄与するという高い次元に位置づけている。

司法書士は、業務の範囲を越えて他人間の訴訟その他の事件に関与することは禁じられており、本来の業務と関係なしに独立して法律相談を受けることは弁護士法に抵触し許されないが、嘱託を受けた本来の業務に関連しての法律相談は許される、とされている。

自動車の免許更新時は、写真を必要としていた時期があり、代書屋で写真を撮り、一緒に申請書も作成してもらった。しかし、現在は写真不要になって、直接試験場や警察署に行くので、代書屋の行列は無くなった。

[出典:https://rakugonobutai.web.fc2.com/147daisyoya/daisyoya.html]

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