【落語チャンネル】ネット寄席

落語動画・音声まとめデータベース/世界に誇る日本の伝統芸能 落語ワールドをご堪能下さい

*

春風亭小柳枝(七代目)強情灸

   

Sponsored Link

強情灸(ごうじょうきゅう)は古典落語の演目の一つ。
元々は上方落語の『やいと丁稚』の演目。
得意にしていたのは8代目三笑亭可楽や5代目古今亭志ん生5代目柳家小さん

あらすじ

江戸っ子は強情っぱり、負け惜しみの強い人が多く居るものです。

峯の灸に行って来た男が「たかが灸だと言うが熱さは熱い!」と言う。

こんな小さな灸だが気の小さい男がすると「ぎゃっ」っと言って、天井突き破ってどっかいっちゃったりする。それを俺はスエて来た。

治療に行くのだが、そこに着くと、熱さで苦しんでいる人を見るとみんな怖じ気づいてしまう。だから番号札を貰う。

俺の番号札は「への三十六番」

年の頃は二十四五のスキのない位の綺麗な女が、

「先ほどから待っていますが、スエそびれています。お急ぎでしたら番号を取り替えましょうか」

と言われ、交換したら スグ俺の番になってしまった。

治療所に入ると回りの者が、この人は大丈夫でしょうかという顔をして見ていたので、あぐらをかいて背中を出して待っていた。

そこにスエる奴が出てきて「熱いですが、治りますので、最後まで我慢をしてください」と言うので、

「たかが灸だろう。背中で焚き火をするんじゃあるまいし。どの位するんだ」

「片側16ヶ所、両側32ヶ所やります」

「それっきりか。全部いっぺんにやって貰おう」

本当はこんな小さなひとつでも熱いのに見得を切った。

「本当に良いんですか」

「俺の身体だ。やってくれ」

と言ったが、ホントはやらないだろうと思っていたが、さよでございますかと正直に32並べて、火を付け始めた。

まな板の鯉であったし、熱くて我慢が出来ないが、外に逃げ出す訳にも行かず、回りの人達も先ほど番号を交換した女も感心しているように見えたので、我慢した。

お不動さんが火炎を背負っているような、カチカチ山の狸が火を背負っているような気がした。

それを聞いていた相棒が、

「それっきしの灸で自分だけスエて来たような顔をするな。冗談じゃない。俺だってこれからスエるんだ。米ッ粒のようなモグサで熱いと言うな。いいか、モグサはなぁ……」

と言って、腕にモグサを山のように積み上げた。

みんなの心配をよそに、それに火を点けた。

「煙が出て浅間山の噴火のようだ。これだけじゃない、うちわで扇ぐ。まるで蒲焼きのようだろう。石川五右衛門の釜ゆでを知っているか。油が煮えたぎった中でニコッと笑って、辞世の句を残したんだぞ。アッ(と言って腕を叩く)。八百屋お七を知ってるか。火あぶりになったんだぞ。こんな事で熱いと言えるか!」(だんだんと声の調子がうわずってきた)

「八百屋お七を見ろ。石川五右衛門を……。わー、う~~、わぁ~、」

腕を押さえて悲鳴を上げ始めた。

「石川五右衛門がどうした」

「石川五右衛門も熱かったろうな」

[出典:落語の舞台を歩く http://ginjo.fc2web.com/157goujoukyu/goujoukyu.htm]

Sponsored Link

 - 春風亭小柳枝(七代目)

[PR]

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

春風亭小柳枝(七代目) 甲府い

両親を早くになくし、伯父夫婦に育てられた甲府生まれの伝吉。江戸へ出て奉公して一旗 …

★春風亭小柳枝(七代目)子別れ

あらすじ 腕はいいが、大酒飲みで遊び人の大工・熊五郎。 ある日、山谷の隠居の弔い …

春風亭小柳枝(七代目) 浮世風呂

江戸浮世風呂事情 江戸では内湯がある家はよほどの大店くらいものでした。 なにしろ …