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柳家小さん(五代目) 本膳

   

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あらすじ

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とある村の、庄屋の家で祝言(結婚式)があり、村人一同が祝物を送った。
そのお礼として、今夜、村のおもだった者三十六人がご馳走に招待されることになったが…誰も本膳の作法・礼式を知らなかった。
とうとう『夜逃げしよう』なんていう騒ぎになり、困った村の衆は、村はずれに住む手習いの師匠の所へいき、付け焼刃で作法を教えてもらう事に。
「今夜では、とても一人ずつ稽古する時間はありません。ですからこうしましょう…」
師匠がどこの席についても、自分のすることを真似するようにして下さい。羽織りだけは着ていくように…とアドバイスを受け、いよいよ宴席。
主人があいさつをし、盃が回された後、いよいよ本膳がやってくる。

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お椀
なかなかいい器を使っているらしく、開けようとしたら蓋が吸い付いて動かない。
ちょっと考えた師匠は、椀のふちをチョコッと握ってふたを開けた。
「あれを真似すれば良いだ。一口だぞ。一口一口…全部一息に吸った? 半分戻せ!」

平碗
ふたを開けてみると、中に入っていたのは里芋の煮っころがし。
しかも箸が塗箸だから、ヌルヌルしてはさめない。
はさんで持ち上げようとした所、不覚にもつるっと箸がすべって、膳の上に転がり出た。
仕方なく箸で突っ付いていると、あちらでもこちらでも芋をコロコロコロ…。

ご飯
嫌になった師匠が早く帰ろうとして、焦ったせいか鼻先に飯粒が二粒くっついた。
一同、さあ、食うだけでは礼式を違えると、一斉に飯粒を鼻へ。
間違って五粒くっつけてしまった男が、あわてて三粒食ってしまう大騒ぎ。
『いい加減にしろ』と言う意味を込め、師匠が隣の脇腹を拳固で突いた。
突かれた奴がそれを【礼式】と勘違いし、「真似しろ」と言う伝達つきでその隣をドン。それがまた隣をドン。ドン…。
「いてえ、あにするだ」
「本膳の礼式だ。受け取ったら次へまわせ」
「さあ、この野郎」
「そっとやれ」
「そっとはやれねえ。覚悟スろ。ひのふのみ」
「いててッ」。
最後の三十六人目が、思いきり突いてやろうと隣を見ても誰もいない。
「先生、この礼式はどこへやるだ?」

本膳料理とは

honzengazo[出典:bridal-inoue.com]

落語では、おもしろおかしく語られていますが、現代では滅多にお目にかかれませんし、マナーを心得ている人も少ないと思います。本膳のイメージとしては、映画や時代劇でみる殿様の食膳です。
いくつもの赤いお膳が並べられ、小皿に盛られた料理が何品も乗っている感じです。
本膳料理は、器の並べ方や、食べる順序、服装など全てにおいて細かな作法や順序が決められています。
・本膳からは、ごはんと料理を一口づつ交互に食べていきます。
・本膳に乗っている香の物は、ごはんの最後か、お茶のときまで食べない。
・和え物と煮物に続けて箸をつけない
・菜と汁をいっしょに食べない
・迷い箸をしない
・おかわりの時は飯碗を受け取ったら、必ず一度膳に置く

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 - 柳家小さん(五代目)

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