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■桂枝雀(二代目)上燗屋

      2018/12/09

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あらすじ

「おやっさん。一杯何ぼやねん、一杯十銭?一杯もらおか」
「ありがとうございます。すぐにお付けいたしますんで」
「おっさん何やねぇ、わい、日が暮れ好っきゃねん。仕事終えて帰ってきて、明るいよぉな、暗いよぉな、たらまず一杯呑むのんね」
「できましてございます」
「『上燗』とこぉ書いたぁるけど、こら何のこっちゃい?」
「お酒の燗を言ぅたもんでございまして、熱なし、ぬるなしで上燗でございます。燗だけには気ぃ使ことりますよぉなこってございます」
「おっきありがとぉ。上燗にしてくれた(呑む)。どこが上燗ですか?喉へクククッと入りましたですよ。ぬる燗ですね。熱してもらいたい」
「まことに相済まんこってございます。湯がちょっと、いっぺん熱したんですけど、また冷めたんやろと思います。すぐに熱くいたします」
「済まないねぇ、熱してくれた?おっきありがと。(呑む)熱ッ、ちょっと熱いよこら、呑んで呑めんことはないけど、ちょっとうめてんか」
「また入れますとお勘定がややこしなりますので」
「そんなことあれへん、何ぼ呑んでも十銭しか払えへん」
「ちょちょ、ちょっと待っとくれやすな」
「分かってるがな、あとで勘定したらえぇ。ちょっと継ぎ足してんかっちゅうねん。おっきありがと(呑む)美味いッ!やっと上燗にたどり着いたねぇ。おい上燗屋、豆こぼれたぁる、この豆何ぼや?」
「こぼれた豆でございますのでなぁそれ、こぼれた豆ではお金が頂戴しにくございますねぇ」
「タダか?たらなら食てみたろ。ここらのホコリにちょっとまぶれたぁる、これが何とも言えん洒落たぁる(食べる)。これ、何や?」
「これでございますか。イワシのカラまむしでございます。オカラを酢で味付けしたもんで、こぉイワシをまむしてございます」
「このオカラだけが食いたいねんけど、こら何ぼや?」
「イワシが本体でございますんで、オカラだけでは、ちょっとお金は頂戴しにくございます」
「ただより安いものは無いちゅうねんで、このオカラどんな味付けしとるかいなぁ、(食べる)これ旨い、これいけるいける。こら人に売れるで」
「売ってるんでございます」
「上に赤ぁいもん乗ったぁる、これ何や?」
「あぁ、紅生姜でございます」
「紅生姜、たまらんなぁ。何ぼや、これなんぼや?紅生姜何ぼや?」
「今も申しましたようにイワシのカラまむしの上に、ちょっと乗せてますのでですねぇ、紅生姜だけではお金頂戴しにくございます」
「お前とこなんや、ただのもんばっかり置いてるんですか?」
「あんたが、ただのもんばっかり尋んねたはりますねん」

「ハッハッハッハッ、ごっつぉさん、おっきありがと。何ぼになるな?」

「もぉ、豆はいかれてるわ、オカラだけ食べなはるわ。そぉでんなぁ、ほなまぁ、二十五銭だけもろときまひょか」

「二十五銭?ありがたいなぁ、これだけ呑み食いして二十五銭、こいつは安い。こんな安い店初めてや、ハハハァ~ッ、何ぼか負からんか?」

わぁぁぁあ……
おなじみの上燗屋というお笑いでございます。

 

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