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三遊亭圓生(六代目)のめる

   

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酒好きで、なにかにつけて「のめる」というのが口癖の男。
友達に、「つまらねえ」が口癖の男がいる。

無尽に当たっても「つまらねえ」と言うので、「当たってこぼすことはねえ」ととがめると「当たらねえやつはつまらねえ」という。

お互いに悪い癖だから、一言でも口癖を言ったら、一回百円の罰金を取ろうと取り決めたが、なんとか「つまらねえ」を言わせて金をせしめようと、隠居に相談に来る。

その間にも「百円ありゃア、一杯のめる」と、もうやっている始末。
隠居、それなら印半纏に着替えて向こうの家に行き、手にちょっと糠をつけて「練馬に叔母さんがいて、大根をいま百本もらった。
沢庵に漬けようと思うんだが、あいにく四斗樽がないから、物置を捜すと醤油樽が出てきた。

その中へ百本の大根を漬けようと思うが、つまるかねえ」と、持ちかけてみなと、策を授ける。
そうすると向こうが「百本の大根といやあ、かなり嵩がある。

それはどうしてもつまらない」と、ここで引っかかるだろうと言うので、これはいいと、さっそく出かけていく。
その場になるとセリフを忘れてしまい、しどろもどろでようやく
「醤油樽へつまろうか」までこぎつけた。
相手は「そりゃあとてもつま」まで言いかけてニヤリと笑い

「へえりきらねえ」
「つまろうか?」
「残るよ」
「つまろうか?」
「たががはじける」
「足で押し込んで」
「底が抜けるよ」どうしてもダメ。

これから外出するというので、どこへと聞くと、伊勢屋の婚礼だ、という。
「婚礼? うまくやってやがる。のめるな」逆にワナに落ち、百円せしめられる。
婚礼は真っ赤なうそ。

再び隠居に泣きつくと、今度は相手の遊びに来る時間を見計らい、将棋盤を前に、詰め将棋を考えている振りをしろ、と言う。
持ち駒は歩が三枚に金、銀。

どうせ詰まないから、口を出してきた時を見計らって「つまろうか?」と聞くと、相手も夢中になっているだろうから、きっと引っかかるという作戦。

将棋などやったこともないから、盤と駒を借りてしきりにウンウンうなっていると、「つまらない」がやってきた。
間のいいことに、これが無類の将棋好き。

「待ちな待ちな。あたまへ金を打って、下がって……駒は? それっきり? 誰に教わった? 床屋の親方? からかわれたんだ。
これじゃ、どうしてもつまらねえ」

これを言わせるために艱難辛苦したのだから、興奮して胸ぐらをつかむ。

「いてて、ばか、よせ。うーん、こりゃ一杯食った。てめえの知恵にしちゃできすぎだ。よし、決めを倍にして二百円やろう」

「ありがてえ、一杯のめる」

「おっと、それでさっ引きだ」

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 - 三遊亭圓生(六代目)

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