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★春風亭柳好(三代目)野ざらし(野晒し)

   

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三代目春風亭柳好は同演目を得意ネタとしており、リズミカルな歌い調子と底抜けに明るい雰囲気を持った彼の『野ざらし』は広く知られ、「野ざらしの柳好」の異名をとっていた。

あらすじ

ある夜、長屋に住む八五郎の隣りから女の声が聞こえてくる。
隣りに住むのは、堅物で有名な尾形清十郎という浪人。
日ごろから、「女嫌い」で通っていた先生に、女っけが出来たことにフンガイした八五郎は、翌朝、先生宅に突撃する。

先生はいったんはとぼけてみせるが、八五郎に「ノミで壁に穴開けて覗いた」と言われ、とうとう真相を語った。
「あれはこの世のものではない」

先生の話によると、向島で釣りをした帰りに野ざらしのしゃれこうべを見つけ、哀れに思って酒を振りかけ、手向けの一句を詠むなどねんごろに供養したところ、何とその骨の幽霊がお礼に来てくれたというのだ。

その話を聞いた八五郎、「あんな美人が来てくれるなら幽霊だってかまわねえ」とばかり先生から無理やり釣り道具を借りて向島へ。
居並ぶ太公望(釣り客)達に、「骨は釣れるか?新造か?年増か?」と質問して白い目で見られつつ良い場所へ陣取り、早速、骨釣りを始めた。

「私ぁ~、年増が、好きなのよー♪」と変な歌を歌いだし「大変な人が来たよ。湯に入っているみたいだ。」と周囲を困らせる。

さらに「水をかき回すな」との苦情に。「何イ。水をかき回すなだと!何言ってやんでえ。いつ水をかき回したい!たたいてんだよ!かき回すってなアこうするんだ!」川面を思いっきりかき回したりと、八五郎の暴走は止まらない。

「♪鐘がぁ~ ボンとなりゃぁさ
上げ潮ぉ、 南さ
カラスがパッと出りゃ コラサノサ
骨(こつ)がある、サーイサイ」
「うるさいねどうも」と周りから苦情が出ようがお構いなし。
「♪そのまた骨にさ
酒をば、かけてさ
骨がべべ(紅)きてコラサノサ
礼に来るサーイサイ」
そら、スチャラカチャンたらスチャラカチャン!」

サイサイ節の替え歌をがなりつつ、だんだんと自分の妄想にはまり込んでいく八五郎。
とうとう、幽霊が来たシーンを一人芝居でやっているうちに、自分の鼻に釣り針を引っ掛けてしまった。

「おい、あの人ぁ自分で自分を釣っちまったよ」
「こんな物(釣り針)が付いてるからいけねぇんだ。こんな物、取っちまえ!」
と、釣り針を川に放り込んで「サァ来い!!」

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 - 春風亭柳好(三代目)

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