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金原亭馬生(十代目)大山詣り

   

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大山詣り(おおやままいり)は古典落語の演目。原話は、狂言の演目の一つである「六人僧」。
主な演者は、五代目古今亭志ん生、六代目三遊亭圓生、八代目春風亭柳枝、三代目古今亭志ん朝など。

長屋の講中で大家を先達に、大山詣りに出かけることになった。
今年のお山には罰則があって、怒ったら二分の罰金、けんかすると丸坊主にする、というもの。
これは、熊五郎が毎年、酒に酔ってはけんかざたを繰り返すのに閉口したため。
行きはまず何事もなく、無事に山から下り、帰りの東海道は程ケ谷の旅籠。
いつも、江戸に近づくとみな気が緩んで大酒を食らい、間違いが起こりやすいので、先達の吉兵衛が心配していると、案の定、熊が風呂場で大立ち回りをやらかしたという知らせ。
ぶんなぐられた次郎吉が、今度ばかりはどうしても野郎を坊主にすると息巻くのを、江戸も近いことだからとなだめるが、みんな怒りは収まらず、暴れ疲れ中二階の座敷でぐっすり寝込んでいる熊を、寄ってたかってクリクリ坊主に。
翌朝、目を覚ました熊、お手伝いたちが坊さん坊さんと笑うので、むかっ腹を立てたが、言われた通りにオツムをなでで呆然。
「他の連中は?」「とっくにお立ちです」熊は昨夜のことは何一つ覚えていないが、それにしてもひでえことをしやがると頭に来て、何を思ったか、そそくさと支度をして三枚駕籠(かご)を仕立て、途中でのんびり道中の長屋の連中を追い抜くや、一路江戸へ。
一足先に長屋に着くと、かみさん連中を集めて、わざと悲痛な顔で「残念だがおまえさん方の亭主は、二度と再び帰っちゃこねえよ」お山の帰りに金沢八景を見物しようというので、自分は気乗りしなかったが、無理に勧められて舟に乗った。
船頭も南風が吹いているからおよしなさいと言ったのに、みんな一杯機嫌、一向に聞き入れない。
案の定、嵐になって舟は難破、自分一人助かって浜に打ち上げられた。
おめおめ帰れるもんじゃないが、せめても江戸で待っているおまえさんたちに知らさなければと思って、恥を忍んで帰ってきた。
その証拠に、と言って頭の手拭を取ると、これが丸坊主。
菩提を弔うため出家する、とまで言ったから、かみさん連中信じ込んでワッと泣きだす。
熊公、それほど亭主が恋しければ、尼になって回向をするのが一番と丸め込み、とうとう女どもを一人残らず丸坊主に。
一方、亭主連中。
帰ってみるとなにやら青々として冬瓜舟が着いたよう。
おまけに念仏まで聞こえる。
熊の仕返しと知ってみんな怒り心頭。
連中が息巻くのを、吉兵衛、「まあまあ。
お山は晴天、みんな無事で、お毛が(怪我)なくっておめでたい」
[出典:落語あらすじ事典 千字寄席]

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