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古今亭志ん生(五代目)大山詣り

   

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大山詣り(おおやままいり)は古典落語の演目。原話は、狂言の演目の一つである「六人僧」。
主な演者は、五代目古今亭志ん生、六代目三遊亭圓生、八代目春風亭柳枝、三代目古今亭志ん朝など。

あらすじ

相模国(現在の神奈川県)にある『大山石尊大権現』は博打と商売にご利益があるため、江戸時代には大勢の江戸っ子たちが参詣に押しかけていた。

その年もお参りに行くことになり、大家さんに先達(案内役)を頼もうとするが、参加者の一人である酒乱の熊五郎が毎年酔っては大騒ぎを起こすから嫌になったと断られてしまう。

それを何とか拝み倒して、一同お参りに出立。
途中で【腹が立ったら罰金として二分払う。もし喧嘩をしたら、みんなでとっ捕まえて丸坊主に】という掟を定めたせいか、行きは何事もなくすんだが…その帰り道。

東海道は神奈川宿の宿屋に泊まったところで、熊が大酒を食らった挙句、風呂場で大立ち回りをやらかしたという知らせが届いた。
ぶん殴られた奴が『二分出すから、熊五郎を坊主にしてやる!!』と息巻くのを、先達が「江戸も近いことだから」と宥めてその場は収まったが、殴られた方にすればそれで諦めきれる訳がない。みんなが寝静まったところで、熊五郎に殴られた被害者一同が剃刀片手に熊五郎の部屋へ忍び込んでいった。

お酒がなみなみと入った徳利を、枕元に並べて寝ている熊五郎の様子に「まだ飲む気か」と呆れつつ、手際よく奴さんを丸坊主にしてしまった一同。
カラスカァで夜が明けて…朝飯になった。
18人分のお膳が出てきたが、夕べ熊を坊主にした連中がひとり分(熊五郎の分)の膳を誤魔化したため、一向は熊が居ないのに気づかず神奈川宿を発ってしまった。
それから数刻たって…熊が目を覚ました。仲居に坊さん呼ばわりされて頭に来たが、言われたとおりに頭をなぜて…唖然。
「坊主だ!? 昨夜のことは何一つ覚えていないが、それにしてもひでえことをしやがる…」

しばらく考え込んでいた熊。何を思ったのか、三枚駕籠を仕立ててそれへ乗り込み、先に出立した長屋の連中を追い抜いて一路江戸へ。
長屋のかみさん連中を集めると、涙ながらに「おまえさん方の亭主は、二度帰っちゃこねえよ」

お山の帰りに金沢八景を見物する事になり、船に弱い自分を残して長屋の連中は船に乗って出発。
出かけに船頭が、「今日は天気が良すぎるし、南風が吹いているからおよしなさい」と言っていたのが気になっていたのだが、案の定、嵐になって舟は難破。
結局、宿屋に残っていた自分だけが生き残った[1]…と物凄い嘘をベラベラ。
「おめおめ帰れるもんじゃないが、せめても江戸で待っているおまえさんたちに知らさなければと思って、恥を忍んで帰ってきたんだ」
熊のことを、日ごろから『千三つ(※千に三つしか本当の事を言わない、つまりホラ吹き)』だと呼んでいる大家のかみさんが疑いだしたので、これが証拠とかぶっていた手ぬぐいを取って坊主頭を披露。

信じ込んだ一人のかみさんが「自分も出家したい」と言い出したので、うまく丸め込んでとうとう女どもを一人残らず丸坊主にしてしまう。
そうとは知らない長屋の一行。帰ってみると、長屋中「忌中」の札が張ってあるし、何やらに念仏まで聞こえてくる。
かみさんたちと会えば「幽霊だ!」と騒ぎ出すし、よく見たら全員坊主頭で冬瓜畑に迷い込んだよう…。

「ガハハハハ、俺を坊主にした報いだ。『草鞋を履いている間は旅のうち』、頭に来たんなら二分ずつ出せ!」
みんな熊の意趣返しだと気づき、怒り心頭に発したみんなを先達が「これはめでたい事だ」と宥める。
「あんたのかみさんも坊主なんだぞ? どこがめでたいんだ?」
「お山は晴天、家へ帰ればみんなが坊主、お毛が(怪我)なくっておめでたい」

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 - 古今亭志ん生(五代目)

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