【落語チャンネル】 ネット寄席

落語動画・音声まとめデータベース/世界に誇る日本の伝統芸能 落語ワールドをご堪能下さい

*

古今亭志ん朝 高田馬場

      2014/10/19

Sponsored Link

浅草観音の境内で、がまの油売りをする姉弟。客寄せの口上を述べている。
「さぁ~て、お立ち会い。ご用とお急ぎのない方は…。陣中膏がまの膏薬。さぁ、持ち出したるは四六のがガマ。四六、五六はどこでわかる。前足の指が四本後ろ足が六本、これを名付けて四六の ガマ。住めるところははる~かこれより北にあたる 35里筑波山の麓だ、お立ち会い。おんばこという露草をくらって成長する。油をとるには四方に鏡を張り、下に金網を敷いてその中にガマを追い込む。ガマは己の姿が鏡に映るのを、己と己の姿に驚 き、じりり、じりりと脂汗を流す。これを、下の金網に抜き取って、三・七、二十一日間、柳の小枝をもって、とろ~りとろ~りと煎じつめて、出来上がったのがこの油。…、ここに取りいだしたる刀、鈍刀とは言え、ここにある半紙 を、1枚が2枚、2枚が4枚、4枚が8枚、8枚が十と6枚、十と6枚が三十と2枚、三十と2枚が六十と4枚、六十と4枚が1束と28枚、フゥ~(手の中の半紙を吹き上げながら)雪降りの景。この様に切れる刀でも、この膏薬を付けるとたちまち切れなくなる」。そのうえ切り傷、古傷にも薬効があると言う。

 それを見ていた人だかりの中から、年の頃は六十前後の侍が油売りに声をかけた。二十年前に受けた古傷に、がまの油が効くか、と尋ねる。傷を見ないとわからぬと油売りの男がこたえると、背中に受けた古傷を見せ、昔、不義を働こうとして受けた傷であると懴悔話をする。
 それを聞いた、油売りの姉弟は、武家の名前をきくと「岩淵伝内」と名乗る。「すわ、親の仇、我こそは…二十年前に貴様に討たれた…、」と仇名乗りをあげ 、姉は「親のかたきぃ~!」。境内は騒然となった。岩淵伝内は「観音の境内を血で汚すわけにはいかぬ」と、翌日牛込高田馬場で巳の刻に果たし合うことを約して去っていく。

 これを見ていた者たちから噂が噂を呼んで、次の日、高田馬場は仇討見物の客でごったがえした。臨時のかけ茶屋まで出る大にぎわい。
 誘い合わせて仇討を見に来た男たちが、茶屋に入り一杯やりながら刻限を待っていたが始まらない。巳の刻をとっくに過ぎた頃、くだんの侍が徳利をならべてすっかり酔っぱらっているのを発見。
 その武士に訳を尋ねると、岩淵伝内は仮の名前、自分は仇討ち屋である、と言う。がまの油売りは自分の子ども達、狐につままれたような心もちの男に、
「ああしておけば、本日ここに人が出る。茶店の上がりの二割をもらって楽く~に暮らしておる」。

[出典:落語の舞台を歩く]

Sponsored Link

 - 古今亭志ん朝

[PR]

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

  関連記事

古今亭志ん朝sintyo
■古今亭志ん朝 お見立て*

お見立て(おみたて)は古典落語の演目の一つ。 原話は、文化5年(1808年)に出 …

古今亭志ん朝sintyo
古今亭志ん朝 佃祭

神田お玉が池、小間物屋・次郎兵衛さんが佃島で開かれる、住吉神社の大祭、”佃祭り” …

古今亭志ん朝sintyo
古今亭志ん朝 締め込み

締め込み(しめこみ)は古典落語の演目の一つ。 原話は、享和2年(1802年)に出 …

古今亭志ん朝sintyo
古今亭志ん朝 宿屋の富(高津の富)

宿屋の富(やどやのとみ)は古典落語の演目の一つ。上方落語では『高津の富(こうづの …

古今亭志ん朝sintyo
■古今亭志ん朝 干物箱

干物箱(ひものばこ)は古典落語の演目の一つ。 原話は、延享4年(1747年)に出 …

古今亭志ん朝sintyo
古今亭志ん朝 文七元結

あらすじ 腕は良いが博打に嵌って大きな借金を作った左官の長兵衛が家に帰ると、娘の …

古今亭志ん朝sintyo
古今亭志ん朝 稽古屋

★聴き比べ ⇒ 古今亭志ん生 稽古屋 Sponsored Link

古今亭志ん朝sintyo
古今亭志ん朝 坊主の遊び(剃刀)

あらすじ せがれに家を譲って楽隠居の身となったある商家のだんな、頭を丸めているが …

古今亭志ん朝sintyo
古今亭志ん朝 品川心中

品川の遊郭を舞台にした噺である。前半では女郎と客の心中がテーマとなっているが、後 …

古今亭志ん朝sintyo
古今亭志ん朝 刀屋(おせつ徳三郎)

あらすじ 日本橋横山町の大店の娘おせつ。 評判の器量よしなので、今まで星の数ほど …