【落語チャンネル】ネット寄席

落語動画・音声まとめデータベース/世界に誇る日本の伝統芸能 落語ワールドをご堪能下さい

*

古今亭志ん生(五代目) 安兵衛狐

      2014/09/23

Sponsored Link

あらすじ

六軒長屋があり、四軒と二軒に分かれている。
四軒の方は互いに隣同士で仲がよく、二軒の方に住んでいる「偏屈の源兵衛」と「ぐずの安兵衛」、通称グズ安も仲がいい。
ところが、二つのグループは犬猿の仲。
ある日、四軒の方の連中が、亀戸に萩を見に繰り出そうと相談する。

同じ長屋だし、グズ安と源兵衛にも一応声をかけようと誘いに行くが、グズ安は留守で、源兵衛の家へ。
この男、独り者であだ名の通りのへそ曲がり。

人が黒と言えば白。
案の定、「萩なんぞ見たってつまらねえ。オレはこれから墓見に行く」と、にべもない。
四人はあきれて行ってしまう。

源兵衛、本当は墓など面白くないが、口に出した以上しかたがないと、瓢の酒をぶら下げて、谷中・天王寺の墓地までやってきた。
どうせ墓で一杯やるなら女の墓がいいと「安孟養空信女」と戒名が書かれた塔婆の前で、チビリチビリ。
急に塔婆が倒れ、後ろに回ってみると穴があいている。
塔婆で突っ付くと、コツンと音がするので、見ると骨。

気の毒になって、何かの縁と、酒をかけて回向(えこう)してやった。その晩、真夜中に「ごめんくださいまし」と女の声。
はておかしいと出てみると、大変にいい女。

実は昼間のコツで、生前酒好きだったので、昼間あなたがお酒をかけてくれて浮かばれたから、ご恩返しにきたと言う。
あとはなりゆきで、源兵衛、能天気にも、この世ならぬ者を女房にした。
この幽霊女房、まめに働くが、夜明けとともにスーッと消えてしまう。

さて、グズ安。
ゆうべ源兵衛の家の前を通ったら、女の酌でご機嫌に一杯やっていたので、翌朝、嫌みを言いに行くと、実はこれこれだという。
ノロケを聞かされ、自分も女房を見つけようと、同じように酒を持って天王寺へ。
なかなか手頃な墓が見当たらず、奥まで行くと、猟師が罠で狐をとったところ。

グズ安、皮をむいちまうと聞いて、かわいそうだと無理に頼み、一円出して狐を逃がしてやる。
その帰り、若い娘が声をかけるので、グズ安はびっくり。
聞いてみると、昔なじみのお里という女の忘れ形見で、おコンと名乗る。
実はこれがさっきの狐の化身。
身寄りがないというので、家に連れていき、女房にした。

騒ぎだしたのが長屋の四人。
最近、偏屈とグズが揃って女房を貰ったのはいいが、片方は昼間見たことがない。
もう片方は、口がこうとんがって、言葉のしまいに必ず「コン」。

これはどう見ても魔性の者だと、安兵衛が留守の間に家に押しかける。

「まあ、安兵衛は用足しに出かけたんですよ。コン」

やっぱり変。

思い切って
「あなたはいい女だけど、ひょっとして何かの身では」と、言いも果てず、狐女房、グルグル回って、引き窓から飛んでいってしまった。
こうなると、亭主の安兵衛も狐じゃねえかと疑わしい。

そこで、近所のグズ安の伯父さんに尋ねるが、耳が遠くて一向にラチがあかない。

思い切り大きな声で
「あのね、安兵衛さんは来ませんかね?」

「なに、安兵衛? 安兵衛はコン」

「あ、伯父さんも狐だ」

Sponsored Link

 - 古今亭志ん生(五代目)

[PR]

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

古今亭志ん生(五代目)祇園祭(祇園会)

『祇園会』(ぎおんえ)は古典落語の演目の一つ。 原話は、天保年間に出版された笑話 …

古今亭志ん生(五代目)粗忽長屋【十八番】

[1957年(昭和32)年7月録音] ⇒★聴き比べ あらすじ 長屋住まいの八五郎 …

古今亭志ん生(五代目)怪談牡丹灯籠(お露新三郎)

牛込の旗本・飯島平左衛門(いいじまへいざえもん)の一人娘お露(おつゆ)は、十六で …

古今亭志ん生(五代目)強情灸

強情灸(ごうじょうきゅう)は古典落語の演目の一つ。 元々は上方落語の『やいと丁稚 …

古今亭志ん生(五代目) 羽衣の松

あらすじ 人というものは大変なもので、本当の美人は『顔の真ん中に鼻がある』と申し …

古今亭志ん生(五代目) まんじゅうこわい(饅頭怖い)

あらすじ 町で若者の寄り合いがありました。次から次へ恐いものを言い合いました。 …

古今亭志ん生(五代目) 付き馬(早桶屋/吉原風景)

付き馬(つきうま)は、古典落語の演目の一つ。 原話は元禄5年(1692年)に出版 …

古今亭志ん生(五代目)一眼国

両国界隈には、多くの商人や見世物小屋が林立しており、インチキも多かった。 人の子 …

古今亭志ん生(五代目) お血脈(おけちみゃく)

お血脈(おけちみゃく)は古典落語の演目の一つ。 会話劇の形態をとる落語の中にあっ …

古今亭志ん生(五代目)お化け長屋

あらすじ 長屋に空き店の札。 長屋が全部埋まってしまうと大家の態度が大きくなり、 …