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古今亭甚語楼(二代目) 穴どろ

      2014/01/31

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穴どろ(あなどろ)は古典落語の演目の一つ。
原話は、嘉永年間(1848年~1854年)に出版された笑話本・「今年はなし」の一遍である『どろ棒』。
主な演者には、8代目桂文楽や林家彦六、5代目古今亭志ん生などがいる。
3代目春風亭柳好が最期に演じた噺。

あらすじ

大晦日。
掛取りに払うお金がなく、金策に走り回っている男が一人…。
如何がんばっても埒が明かず、家に帰った途端におかみさんから罵倒された。
「あんたなんか、豆腐の角に頭をぶっつけて死んでおしまい!!」
頭にきて家を飛び出し、何かいい手は無いかと思案をしているうちに、やって来たのは浅草の新堀端あたりの商家の前。
二階の窓ががらりと開き、誰かが降りてきた…。

「泥棒か? 泥棒だったらとっ捕まえて、お礼を手に…違うな。若い衆が女郎買いに出かけるんだ」
立てかけた大八車をはしご代わりに、天水桶から地面へと飛び下り闇の中へと消えていく。

「へー、見事に降りられるんだな…」

感心している男の耳に…悪魔のささやきが響き渡った。
件の道を逆にたどり、まんまと二階に潜り込む。

「三両だけ盗ませてもらい、稼いで金ができたら、菓子折りでも下げて返しにこよう」
明かりが射しているので階下をのぞくと、祝い事でもあったのか、膳部や銚子が散らかったままだ。
丁度腹の減っていた男は、足音を殺して一階に降りると、残り物を肴に酒をガブガブ。

しばらく飲んでいるうちに、小さな子どもがチョロチョロ入ってきた。
元々子煩悩だったこの泥的。
抱いてあやしているうちに、火鉢につまずき、その拍子で土間の穴蔵に落っこちた。

「何だ? 物凄い音がしたぞ…?」

物凄い音に店の者が起き出し、穴蔵に落ちたのは誰か、と聞くと『泥棒だ!!』と大騒ぎ。
そのうち主の幸右衛門が出てきて…。

「祝いの後に縄つきを出したくありません。泥棒とはいえ、まだ何も盗ってないようだから穴蔵から引きずり出した上、厳重に説諭して見逃してあげましょう」

その『引きずり出す』役目を仰せつかったのは、鳶の頭で《向こう見ずの勝つぁん》と言う異名を持つ男。
この男、身体中彫り物だらけでいかにも強そうだが…。
しかし、穴蔵の中は真っ暗で、相手がどんなやつかも分からないのでなかなか降りられないため、とりあえず一発虚勢をかます。
「おい、泥棒!! 今から降りていくから、覚悟しやがれ!!」
「何を!? 下りてくりゃ、てめえのふくらはぎ、食らいつくぞ!」
「旦那ァ…アタシは…ふくらはぎだけは脆いんです…。え? 一両くれる? やい、泥棒、観念しろ!!」
「現金なやつだなぁ。もし降りてきたら、てめえの急所にぶら下がって、ねじ切るぞ!」

「ええ、旦那ァ…アッシの急所はちぎれたらそれまでなんですよ…。やっぱりお役人の方が…。二両に値上げ? やい、泥棒! 旦那が俺に二両下さるからな!!そのうちの一両やるから上がってきて下さい…」
「てめぇのほうこそ下りてこい。てめえの喉笛ィ食らいつくから!」
「だんな、あっしはごめんこうむって…。三両に値上げ?やい、泥棒!!今度は三両下さるんだ!!俺はもう絶対降りていくからな!!」
これを聞いた泥棒、
「えっ、三両ならこっちから上がっていこう」。

プロフィール

2代目古今亭 甚語楼(ここんてい じんごろう)
1903年4月12日 – 1971年1月14日
本名、田中 秀吉。
出囃子は『新曲 浦島』。

1919年5月 – 初代柳家三語楼に入門し、語ン平を名乗る。
1921年 – 二つ目に昇進。
1924年 – 6代目春風亭柳枝の預かり弟子になり、春風亭一枝に改名。
1925年 – 三語楼の一門に戻り、柳家三太楼と改名。
この頃から人気が出始め、SPレコードへの吹き込みを行ったり、橘ノ百圓(後の7代目橘家圓太郎)と掛け合いの落語を演じたりしている。
1933年 – 幇間に転向し、名古屋に出向く。
1941年 – 幇間制度廃止により落語界に復帰し、5代目古今亭志ん生の門下になって志ん太を名乗る。
1943年6月 – 真打に昇進し、古今亭志ん馬を襲名。
1949年5月 – 3代目柳家小せんを襲名。
1958年8月 – かつて師匠志ん生が名乗った名である2代目甚語楼を襲名。
本来は「柳家甚語楼」だが、古今亭志ん生の一門に属していたので亭号を「古今亭」とした。
1971年1月14日 – 死去。享年67。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A4%E4%BB%8A%E4%BA%AD%E7%94%9A%E8%AA%9E%E6%A5%BC_(2%E4%BB%A3%E7%9B%AE)

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