【落語チャンネル】 ネット寄席

落語動画・音声まとめデータベース/世界に誇る日本の伝統芸能 落語ワールドをご堪能下さい

*

古今亭志ん生(五代目) 五人廻し

      2014/10/18

Sponsored Link

関東の遊郭には「廻し」という制度がある。
一人の遊女が一度に複数の客の相手をするのであるが、遊女の嫌な客になると長時間待たされたり、ひどいのにはちょっとしか顔を見せない「三日月振り」とか、全く顔を見せない「空床」「しょいなげ」。
来てもすぐ寝る「居振り」などがあるので、客はたまらない。

しばしばもめ事が起こってしまう。
そんな客の苦情を一手に引き受けるのは、「若い者」「妓夫太郎」(ぎゅうたろう)と呼ばれる男性従業員である。
吉原のある遊郭、遊びは終わって、客と遊女が床にはいる大引け(午前2時ごろ)も過ぎたころ、若い者は、客たちからお目当ての遊女が来ないと文句を言われて四苦八苦である。

一人目の客からはさんざん毒づかれて、吉原の由来まで聞かされた揚句、
「ぐすぐすしてやがると、頭から塩かけてかじっちゃうぞっ!!」と一喝される。
「少々御待ちを願います。ええ、喜瀬川さんえ」と汗だくになって遊女を探しているが、二人目の客に「ちょいと廊下ご通行の君」と呼ばれる。

今度は薄気味悪い通人で、ねちねちと責められ、「君の体を花魁の名代として拙に貸し給え。」と迫られ、焼け火箸を背中に押しつけられそうになる。
ほうほうの態で逃げ出すと、三人目の客に捕まる。
権柄づくの役人で「小遣!給仕!」と呼ばれ、さんざん文句を並べて
「この勘定書きに、娼妓揚げ代とあるがね。オイ、こら何じゃ。相手が来んのに揚げ代が払えるか。法律違反じゃよ。」と責められる。

「へえ。お待ちくださいまし。」と逃げだせば、四人目の客が「若けえ衆さあん。若へえ衆さあん。ちょっくらコケコ!」と呼んでいる。
「鶏だね。どうも。・・・へい。何でげす。杢さんじゃありませんか。」見れば馴染みの田舎客である。

だが、この田舎客も前の三人と同じ苦情を並べたて
「ホントにホントにハア。ホントにイヤになりんこ。とろんこ。とんたらハア。トコトンヤレ、トロスク、トントコオ。オウワアイ!」
と意味不明の叫びをあげて若い者を呆れさせる。

そんな騒ぎをよそに遊女の喜瀬川はお大尽と遊んでいるが、若い者の知らせにお大尽の方が気にして
「おい。花魁。どうも困ったことじゃな。ワシが揚げ代を他の四人に渡してやるちゅうに、帰ってもらうべえ。」

「じゃあ、わちきにもお金をくんなまし。」

「お前に銭こ渡してどうする。ほれ。」

「ありがと。じゃ、このお金を主さんに上げますから、四人と一緒に帰ってくんなまし。」

Sponsored Link

 - 古今亭志ん生(五代目)

[PR]

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

  関連記事

古今亭志ん生(五代目)kokonteisinsyo
古今亭志ん生(五代目) ぼんぼん唄

Sponsored Link 江戸時代、京橋八丁堀、玉子屋新道に”源兵衛”という …

古今亭志ん生(五代目)kokonteisinsyo
古今亭志ん生(五代目) おせつ徳三郎(刀屋)

お店のお嬢様のおせつと奉公人の徳三郎が恋仲に落ちた。それが明るみに出て、徳三郎は …

志ん生74歳sinshokokon
古今亭志ん生(五代目) らくだ

『らくだ』は、古典落語の演目。上方落語の演目の1つである。 人物の出入りが多い上 …

古今亭志ん生(五代目)kokonteisinsyo
古今亭志ん生(五代目) 和歌三神(わかさんじん)

俳諧の師匠が、雪が降ったので権助を連れて、向島へ雪見に行く。 酒持参でどこかで飲 …

志ん生74歳sinshokokon
古今亭志ん生(五代目) 中村仲蔵

あらすじ 明和3(1766)年のこと。 苦労の末、名題に昇進にした中村仲蔵は、「 …

古今亭志ん生(五代目)kokonteisinsyo
古今亭志ん生(五代目) 天狗裁き

『天狗裁き』(てんぐさばき)は、古典落語の演目。元々は上方落語の演目の一つである …

志ん生74歳sinshokokon
古今亭志ん生(五代目) 王子の狐

Sponsored Link

古今亭志ん生(五代目)kokonteisinsyo
古今亭志ん生(五代目) 居残り佐平次
古今亭志ん生(五代目)kokonteisinsyo
■古今亭志ん生(五代目) 岸柳島(巌流島)

岸柳島(がんりゅうじま)は古典落語の演目の一つ。 「巌流島」とされる事もある(理 …

古今亭志ん生(五代目)kokonteisinsyo
古今亭志ん生(五代目) 百年目

『百年目』(ひゃくねんめ)は、落語の演目。 元々は上方落語の演目で、のちに東京に …