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柳家喬太郎 錦の袈裟

   

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錦の袈裟(にしきのけさ)は落語の演目の一つ。
原話は、安永6年(1777年)に出版された笑話本・『順会話献立』の一遍である「晴れの恥」。
元々は『袈裟茶屋』という上方落語で、主な演者に3代目三遊亭金馬 5代目三遊亭圓楽などがいる。

あらすじ

「この前よ、吉原(なか)へ言ってえらい話を耳にしたんだよ。別の町内の連中がくり込んで来てさ、朝までドンチャンドンチャン大騒ぎをしていたんだと」
終盤、連中がパッと威勢良く片肌脱いで、縮緬の長襦袢を見せて総踊り。その豪華な事…と、ここまでで終わっていれば別に何も言う事はないのだが、問題はこの後。
「芸者に聞いたんだけどな、奴らとんでもないことを言っていたんだよ! 俺達のこと、『貧乏長家で、こんな豪華な遊びは出来ねぇだろ…ガハハハハ!』」
集まった連中はカンカン。隣町に殴り込んでやるという奴が出るのを必死に抑え、兄貴分があることを提案した。
「今度はな、俺達が同じことをやってやるんだよ」
さっき、質屋の前を通ったら緋縮緬の長いのが何枚か売りに出ていたのを見かけた兄貴分。質屋とはなじみだから、うまくそいつを丸めこんで借りてきて、褌代わりに締めて吉原に突入してやろうというのだ。
「あっちは襦袢だろ? だからよ、俺たちはその上を行って錦の褌で芸者たちの度肝を抜いてやろうってわけさ。きっと東京中の噂になるぞ?」
仲間たちからトキの声が上がる。
「よーし、じゃあ…と、まてよ。俺達は何人いる? ヒィ…フゥ…ミィ…困ったな」
縮緬は全部で15枚、ここにいるのは16人-いつの間にか、与太郎が紛れ込んでいたのだ。
「与太郎…お前も吉原、いくか?」
「行くイク!! 早く行きましょ」
少し考えた兄貴分。与太郎に「縮緬は自分で用意しな。用意できなかったら連れて行かないからな」と告げ、解散と声をかけて逃げてしまった。
家に帰った与太郎。かみさんに話をしてみると、何故かかみさんが吉原行きを許してくれた。
「付き合いだからだね、仕方が無いよ。でも…肝心の褌はどうするんだい?」
いくら何でも、夜までに褌に出来るほどの縮緬を用意できるわけが無い。おかみさん、少し考えて…。
「お寺に行って、和尚さまから袈裟を借りてきましょうよ。そいつをさ、ちょっと畳んで褌に仕立てて締めていくんだ」
数分後、お寺へとやってきた与太郎。和尚さんの前に正座して、おかみさんに言われたとおりの口上を話し始めた。
「親戚の狐にお嬢さんが…じゃねぇ。親戚のお嬢さんに狐がつきましてね、八卦見に見ていただいたところ、『徳の高いお坊さんの、袈裟を借りてきて娘をくるめば狐は落ちる』というお触れ…じゃなくてお告げが出たんだそうでして…和尚さん、袈裟貸して」
おだてられて平常心でいられる者などいるはずが無い。和尚さんも【徳の高い僧】だと言われてすっかり嬉しくなり、二つ返事で袈裟を貸してくれた。
「えへへへ…ありがとうございます。あ、袈裟は一番いいやつを。え?…明日、檀家の法事に締めていく? 明日の朝には返しますから!」
-なんて感じで、吉原大門の前。江戸っ子たちが立って話をしていると、そこへ尻を端折った与太郎が飛び込んでくる。
「ホェー、ものすごい褌だなぁ。え? 袈裟を借りて締めた? …どおりで前の方に輪がブラブラ…」
何でもいいや、と連中は吉原にくり込み、一番の大店に飛び込むと芸者や太鼓持ちを山のように呼びつけ大騒ぎ。
終わりに近づいたころ、連中が『相撲甚句をうたってやる』などと言い、縮緬の褌一つになって踊ると女の子たちの驚いたこと…。
中でも、袈裟の前の所に何か輪のような物がブラブラしている与太郎が、芸者たちの注目の的となってしまった。
「ほら。あの素晴らしい褌をご覧なさい、飾りとして輪まで付いているわよ。きっと名のあるお方に違いないわ!?」
与太郎が華族、その他諸々がお伴の方―と女の子たちは思ってしまう。 御蔭で与太郎ばかりが異様にもて、ほかの皆様はものの見事に振られてしまった。
さて、翌朝…。仲間が与太郎を起こしに行くと、何と次の間付きの豪奢な部屋‐つまり花魁の部屋に与太郎はいた。
「どうしてこうなるのかねぇ? 与太郎、帰るぞ!」
中を覗くと、与太郎は何と花魁と抱き合わせで布団の中。その他諸々が声をかけると、花魁が起こって怒鳴り返してきた。
「お下がりなさい、この『輪なし野郎』!! …お伴は次の間に控えていなさい」
一同唖然。流石に居心地が悪くなった与太郎が起きようとすると、花魁が後ろからしがみついて「今朝は返しませんわ」。
「ケサ(袈裟)は返さない? …お寺をしくじっちゃうよ!」

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 - 柳家喬太郎

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