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三遊亭圓生(六代目) 代脈

      2014/10/12

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<代脈(だいみゃく)は、古典落語の演目の一つ。原話は、元禄10年(1697年)に出版された笑話本「露鹿懸合咄」の一編である「祝言前書」。
主な演者には、6代目 三遊亭圓生3代目 古今亭志ん朝3代目 桃月庵白酒、上方では6代目 笑福亭松鶴や3代目 笑福亭仁鶴などがいる。

あらすじ

そのころ、中橋に尾台良玄という古方家の名医がございまして、銀南(ぎんなん)という弟子がありました。伊勢屋さんの綺麗な娘さんが向島の寮で療養中なので、この銀南を初めての代脈に行かせる事にした。

頭が少し与太郎さん状態の銀南であったので、詳しく対応の説明をした。
「向こうに着いたら、番頭さんがお世辞にも『これはこれは、ようこそ』と迎えてくれる。その時どのような挨拶をする」
「医者は見識が大事だから『なんだ、この野郎!』」
「喧嘩しているのではないから品位を正して、頭を下げて『ハイハイ』という」。
「案内して奥の6畳に通してくれる。座布団が出るから遠慮無くズバリと座る。次にたばこ盆が出る。続いてお茶とお茶菓子が出る」
「お菓子は何が出ます」
「乗り出してきたな。いつもは羊羹が九切れ出るな」
「では、片っ端からパク付いて」
「品が無いな。食べてはいかん。そんなものは食べ飽きている、と言うような顔をする。でも、どうしてもと言う時は一切れだけ食べても良い」
「残りの八切れは?」
「紙にくるんで、お連れさんにと下さったら貰って良い」。
「奥の病間に通してくれる。おっかさんに丁寧に挨拶して、ひざをついて娘さんに近づき挨拶をする。脈を診て、舌を診て、胸から小腹を診る。この時左の腹にあるシコリには絶対触ってはならない」
「何でですか?」
「私も何だろうと思って軽く触れたら、びろうな話だが、放屁が出た」
「ホウキが出たんですか」
「いや、オナラが出た」
「ウソでしょ。あんな綺麗なお嬢さんがオナラをするはずがない」
「出物腫れ物で、仕方がない。お嬢さんも真っ赤な顔をした。お前だったら何という」
「や~、女のくせしてオナラをした~」
「そんな事言ったら、お客様を一軒しくじる。わしはその時、掛け軸を観ていて聞こえない振りをして『この二.三日のぼせの加減で耳が良く聞こえん』と頓知を働かせた。するとお嬢さんの顔色がス~ッと戻った。決して触るでないぞ」。
着るもの一式先生のを借りて出かける事になった。

駕籠に初めて乗るので舞い上がっている。頭から乗ろうとして上手く乗れず、駕籠が上がれば「キャー」っと声張り上げ、道行く人に声を掛けて笑われる。
「ホーホー」と言ってくれよ。やだったら駕籠の中から声出すよと、声を張り上げバカにされる。初めのうちは騒いでいたが、そのうち静かになり、イビキまでかき始めた。着いたと声が掛かれば、駕籠の中で立ち上がり、したたか頭を打ち付ける銀南であった。

出迎えの手代に「ハイハイ」と言いつつ「この下駄、先生のだから仕舞っておいて」で、また駕籠屋にバカにされる。部屋に通され座布団を催促し、たばこ盆を所望するが、出たら「私はたばこは吸わない」。
お茶を催促し、お茶菓子を所望すると、いつもの羊羹が九切れ出た。無理矢理勧めさせ、いただき、残りの八切れを包ませた。

ご老母、娘に挨拶をし、脈を取って驚いた。痩せて毛むくじゃらな娘だと思ったら、猫であった。娘の腕を取って「大丈夫です。脈はあります」。
「舌を診せてください。鼻の頭を舐められますか。出来ない?猫は舐められるのに。いいですよ、舐められなければ、そのような薬を出しますから。では、お腹を拝見」。
有った有ったとシコリを発見。こんなお嬢さんがオナラをするなんて……、先生はそっと触っただけなのに、グイッとやる気で押したからたまらない。
すごい大きな音のオナラが出た。

銀南ビックリして、掛け軸を観るのも忘れて、
「ご老母さん、この二.三日陽気の加減で耳が遠くなっています。何か用事があったら、大きな声でおっしゃってください」。
「先日、大先生も同じ事言われましたが、若先生もお耳が遠いのですか」。
「えぇ、遠いんです。安心なさい、今のオナラはちっとも聞こえませんでした」。

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 - 三遊亭圓生(六代目)

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