【落語チャンネル】ネット寄席

落語動画・音声まとめデータベース/世界に誇る日本の伝統芸能 落語ワールドをご堪能下さい

*

立川談志 田能久(たのきゅう)

   

Sponsored Link

阿波の国、徳島の在に田能村、ここにお百姓の久兵衛さんと言う、この方が誠に親孝行で、一人のおっかさんを大事にいたします。この人は道楽がありまして、芝居をいたします。

ところが大変に上手いので、おいおい弟子も増えまして、田能村の久兵衛ですから、田能久(たのきゅう)一座てぇものをこしら、あちらこちらと頼まれて行きます。

と、伊予の宇和島と言う所から、頼みにまいりました。宇和島へ乗り込んで、ちょうど四日目の日に、国から手紙が来て、おっかさんが大病で、すぐに帰ってもらいたいと言う。

親孝行な人ですから、後々の事は弟子に頼んで、自分の大事にいたしますカツラを三つ四つ、つづらに入れまして、これを風呂敷で結わいて、これから国へ帰ろうと言う。

途中に保坂峠と言う峠へかかろうとする、雨がバラバラ降り出して、杣(そま=きこり)の人が下りて来て。『この山は、夜、無事に越えた者はねぇ。』と親切に言われたが、おっかさんの病気が気にかかるので、いそいでここを越えてしまおうと、だんだん山へ登って来る。

雨はひどくなりまして、頂上へ来た時には、盆を返した様。見回すと、杣の連中が建てた掘立小屋がある。その中へ入り込んで、たき火をして濡れた物を乾かしている内に眠気を催して来たので、そばにあったムシロを被って、ぐっすりと寝込む。

ふと目を覚ますと、歳は八十以上にもなろうかと言う、お爺さんがこっちをにらんでいる。気味が悪いので寝たふりをしていると……
[出典:3分で読める!「落語に見るオモシロ江戸風俗」:http://archives.mag2.com/0000107654/20160816182000000.html]

Sponsored Link

 - 立川談志

[PR]

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

立川談志 富久

ある年の国立劇場演芸場で開かれた「談志ひとり会」で「富久」を聴いた。 幇間の久蔵 …

立川談志 山号寺号(さんごうじごう)

山号寺号(さんごうじごう)は、落語の演目の一つ。 別名『恵方参り』ともいう。 ま …

立川談志/権兵衛狸
立川談志 黄金餅

『黄金餅』(こがねもち)は、古典落語の演目である。 自分の死後に財産が他人に渡る …

■立川談志 鉄拐

鉄拐(てっかい)は落語の演目の一つ。原話は、文化年間に桜川慈悲成が出版した笑話本 …

立川談志 雑俳

あらすじ 八五郎が横町のご隠居のところへ遊びに行き、茶飲み話をしているうち、ご隠 …

立川談志/黄金の大黒(きんのだいこく)

長屋の子供達が普請場で遊んで地面を掘っていると金無垢の大黒像が出て来た。 年の瀬 …

立川談志/万金丹

あらすじ 江戸を離れて、気ままな文無し二人旅。 日も暮れて泊まるところが無いので …

立川談志 ねずみ穴(鼠穴)

あらすじ 竹次郎が江戸の兄のところに訪ねてきた。 竹次郎は遺産の大部分を茶屋酒と …

立川談志 実演解釈 笑い茸