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桂枝雀(二代目)恨み酒

      2018/07/07

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あらすじ

開店前の飲み屋に入って来た男、
「何年も前に来たが、酒も肴もおいしかったなあと思い出して来たんやが、駄目ですか」
そう聞いて、店の方でも酒を出す。
男は一人で色々話をしながら飲み始める。突き出しにイカの塩辛が出ると、
「あ、この味で思い出した。10年前に来たんや。その時も塩辛が出た。いい味で……あんたが発明した……え、お父さんが考えた。お父さんの発明した物を、子供が受け継ぐ。天国のお父さんも喜んでいるよ……え、生きてる……よろしく言ってくださいね」
最初は冗談ばかり話しているが、時々、
「いい店だが、嫌なこともあったな……」 と言う。
主人が聞きとがめて、何かあったかと尋ねると、10年前に来た時、さて支払いと言うときになってお金がないと言うと、若い男がゴミ捨て場に突き倒された。
「いや、10年前に使っていた若い衆は、3年前にやめまして」
「何を言うとんね。そこで小芋むいてる兄ちゃんや……ほら、今奥入ったが……」
「こ、これは……私からきつく叱っておきますので、どうかご勘弁を」
「その後女御衆さんが来て洗い桶の水を頭からかぶせよった」
「10年前に使っていた女は3年前にやめまして」
「何を言うとんね。今までお酒運んでいた人や」
「あ、主の私からきつく叱っておきますので……」
「更に主人が出て来て、高下駄でカーンと頭を叩いた」
「あ、あの時の主人には、主の私から……」
「おやっさん、おやっさん、冗談や、冗談」
「冗談ですか」
「そや、最初から冗談ばかり言うとるやろ」
「びっくりいたしました」
「10年前にそんな事はなかったんやけどな、実は今日、わし財布持ってませんのや」
「ええっ、冗談でしょ」
「冗談やない。そやから、今からそんな目にあわせてもらいたいのや」

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