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三遊亭百生(二代目)夢八(夢見の八兵衛)

   

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かつては、初代桂燕枝、二代目桂円枝、二代目笑福亭福円、五代目笑福亭松鶴、戦後は二代目三遊亭百生、二代目露の五郎兵衛、二代目桂小南が得意とした。
現在は六代目笑福亭松喬、桂雀々などが得意としている。

あらすじ

起きても寝ても一日中夢を見ているという夢八。朝から何も食べていない。甚兵衛さんからちょっとした儲け話があると呼び出される。一晩じっと坐っていて、つりの番をするのだるだけでいいという。「釣りの番」かと聞くと、甚兵衛さんは「つった人」の番だと言う。

割り木を一本持たされ、一緒につりの番に出かける。途中、甚兵衛さんはお直さんの家に寄る。まだ検死も済まず「ぶる下がったまま」だという。

お直さんが作った弁当を持って「つりの番」の家に行く。夢八をムシロに坐らせ、弁当を食べさせる。二つ重ねの重箱弁当だ。上に煮しめと高野豆腐、下はおにぎりという豪華版に腹ぺこ夢八はかぶりつく。あわててのどに詰まらせる有様だ。

甚兵衛さんは、いくら食べてもいいから眠らないように、割り木で床を叩き続けていろという。そして前に掛かっているムシロの向う側は絶対に見るなと言い残し、外から鍵を掛け帰ってまう。

暗い中一人残された夢八、しばらくは割り木を叩き、弁当を食っていたが前のムシロの向こう側が気になって仕方がない。よく見るとムシロの上から頭がはみ出している。大きな人だなあなんて感心し、こっちへ出て来て一緒に坐ろうなんて言ってみてもが何も返事がない。

そして足が宙吊りになっているのに気づき、「首吊りの番」だとやっと分かる。恐さのあまり泣きながら叩いた割り木がムシロに当たり、ぱらっと落ちると目の前には首吊りがだらりと下がっているからたまらない。

泣きながら割り木を叩き続けるうちに、夜もふけて丑三つ時。屋根を歩いていた古猫が夢八の臆病をからかってやろうと、死体に息をフウーと吹きかけると、なんと首吊り死体が喋り出した。伊勢音頭を歌え、歌わないと降りていって頬っぺたをなめるという。

恐さのあまり夢八は、「伊勢は津で持つ、津は伊勢で持つ、尾張名古屋は城で持つ……」と歌い始める。

首吊りが合いの手を入れて体を揺すったものだから綱がプツンと切れ、夢中で歌っている夢八の前に首吊りが落っこちてきた。夢八はうーんと目を回してしまった。

翌朝、甚兵衛さんがお直さんの所へ行くと、夜通しトンタントンタン叩いてやかましかったけど、さっきから静かになったという。

甚兵衛さんは夢八が寝てしまったと思い行って見ると、仲良く首吊りを抱いて寝ている。

揺り起こすと、夢八「歌います、歌います、伊勢は津で持つ……」

甚兵衛さん「ハハハ、ちゃんと伊勢参りの夢見とるんや」

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 - 三遊亭百生(二代目)

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