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古今亭志ん朝 夢金

      2018/07/15

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夢金(ゆめきん)は古典落語の演目の一つ。
原話は、安永2年(1773年)に出版された笑話本・「出頬題」の一遍である『七福神』。
別題は「欲の熊蔵」「錦嚢」など。
主な演者として、6代目三遊亭圓生や3代目三遊亭金馬、2代目古今亭今輔などがいる。

あらすじ

欲深き 人の心と 降る雪は 積もるにつけて 道を忘るる
舞台は、山谷堀の吉田屋という船宿。そこの船頭・熊蔵は、寝言でも金の話をするような守銭奴だ。
ある雪の夜、熊が「金くれえ」と唸っていると、雪の中に人相の悪い浪人風の男が、若い女を連れてやってくる。

「妹と一緒に芝居を見てきた帰りだ。この大雪で、身動きが取れなくなって困っておる。大橋まで、屋根舟を一艘仕立ててもらいたい」

「へぇ」

返事はしたものの、あいにく船頭はほとんどで払っており、残っているのは熊蔵だけ。

主が話を通すと、熊蔵は最初『寒いから』と渋っていたが、酒手が十分に出ると聞き、大張り切りで船着場へと飛んでいった。
「ご機嫌よろしゅう…」
女将が舳をポンと押すのを合図に、船はスーッと川中へ。

「ウゥ…サブ…。【 箱根山 駕籠に乗る人 担ぐ人 そのまた草鞋を 作る人 】…か」

こっちは寒さに震えながら、舟を一人で漕いでいる。船の中では二人でしっぽり…この違いはなんなんだろうなぁ?

「しかし…あの二人、兄弟じゃねぇな。駆け落ちかな? ま、いいか。こちとら、酒手さえもらえりゃ御の字だからな…」

独り言を言っていると、侍が舟の障子をガラリと開け「船を止めろ。お主に相談したいことがある」。

中に入ると、娘は火鉢の横で居眠りをしていた。その様子を見ながら侍が…。

「この娘、実は妹ではないのだ。三谷掘りまで参ると、この娘が犬に取り巻かれて難儀をしておったのでな、それを助けたのじゃ」
介抱しながら懐に手を入れると、ズシッと重い縮緬の財布。

「聞けば中身は二百両。どうじゃ、この女を始末するのを助けたら百両やろう。手を貸さんか?」

熊が仰天して断ると『大事を明かした上は命はもらう』とすごんでみせる。

「解りました! でも、ここでやられたんじゃ痕が残ります。これから船を中州にやりますから、そこでバッサリおやんなさい。朝んなれば、水が満ちて亡がらは川ん中だ」

こうなると、欲と怖いのが一緒になって、熊公は一生懸命船を中州へ。
侍が先に上がったところで…いっぱいに棹を突っ張り、舟を出してしまった。

「こら、卑怯者!船頭、返せ、戻せ!」
「ざまあみやがれ、宵越しの天ぷらァ! 今に潮が満ちて来てみろ、『侍』が『弔い』って名に変わるんでぃ!」

娘を起こして身元を訊くと、何と石町の扇屋という豪商の一人娘だった。
そこにお嬢様を届けると、感激したご両親がお礼に二百両もくれた。

「有難てぇ。こっちが百両、こっちも百両。合わせて二百両ォ!!」

「うるせぇ!! 静かにしろ!!」

「アァ…夢だ」

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 - 古今亭志ん朝

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